商工会地域の景況感は、依然として厳しい状況が続いている!
−2013年10月〜12月期 中小企業景況調査報告書概要−

 

 日銀が昨年の12月16日に発表した12月の企業短期経済観測調査(短観)によると、企業の景況感を示す業況判断指数(D・I)は、大企業製造業でプラ ス16となった。9月の前回調査(プラス12)から4ポイント上昇し、4四半期連続で改善した。これは、2007年12月(プラス19)以来6年ぶりの高 水準であるが、改善幅は前回(8ポイント)よりは縮小している。大企業非製造業のD・Iはプラス20と前回(プラス14)から6ポイント改善し、こちらも 4四半期連続で改善している。
 一方、中小企業の12月のD・Iは、製造業がプラス1とは9月調査に比べて10ポイント改善し、2007年12月(プラス2)以来、6年ぶりのプラスと なっている。非製造業も9月調査から5ポイント改善してプラス4となり、こちらは、1992年2月(プラス5)以来、約22年ぶりのプラスとなっている。
 3か月後の先行きの見通し(本年3月予測)は、大企業の製造業がプラス14と、2ポイントの悪化、非製造業はプラス17と、3ポイントの悪化を予想して いる。中小企業においても、製造業が2ポイント悪化しマイナス1、非製造業は3ポイント悪化しプラス1と予測しており、大企業も中小企業も全てが悪化する と予測し、景気の先行きへの見方は慎重である。
 内閣府が本年1月17日に発表した1月の月例経済報告においては、国内景気の基調判断をそれまでの「緩やかに回復しつつある」から、「緩やかに回復して いる」とし、4カ月ぶりに情報修正した。「回復している」と言いきったのは、2008年1月以来、6年ぶりである。先行きについては、「家計所得や投資が 増加し、景気の回復基調が続くことが期待される」と予測。反面、リスク要因は「消費税率の引き上げに伴う駆け込み需要及びその反動が見込まれる」としてい る。
 商工会地域の景況調査においては、今期(2013年10月〜12月)の業況に関するD・I値は、マイナス幅が小さい順に、建設業マイナス9.1、製造業 がマイナス26.7、サービス業が30.8、小売業がマイナス36.9となり、前期と比べサービス業と小売業が入れ替わっている。内容的には、建設業が前 期の悪化から反転して9.1ポイント改善、サービス業は0.1ポイントとわずかであるが改善してる。逆に、製造業と小売業は前期と比べ悪化し、製造業は 6.0ポイント、小売業に至っては13.2ポイント大幅な悪化となっている。
 来期(2014年1月〜3月期)の業況予測については、今期悪化させた小売業が14.6ポイント改善しマイナス22.3、製造業も10.6ポイント改善 しマイナス16.0と予測している。反対に、今期改善した建設業が6.7ポイント悪化しマイナス15.8、サービス業は9.2ポイント悪化しマイナス 40.0と予測し、業種によって明暗が分かれている。
  商工会地域の景況感は、日銀短観や月例経済報告のような景気の回復を実感できるようなものではなく、先行きも合わせてまだまだ厳しい状況が続いていると思われる




業界天気動向図

項目 売  上 採算(経常利益) 資金繰り
   年

      月

業 種
H25
1

3

4

6

7

9
10

12
H25
1

3

4

6

7

9
10

12
H25
1

3

4

6

7

9
10

12
製造業
建設業
小売業
サービス業


各項目については次により表示した。
区 分 増 加 やや増加 横ばい やや減少 減 少 大幅に減少
好 転 やや好転 やや悪化 悪 化 非常に悪化
DI値(前年同期比) 20.1〜 5.1〜20.0 5.0〜△5.0 △5.1〜△20.0 △20.1〜△35.0 △35.1〜
表 示
快晴

晴れ

曇り

小雨


豪雨



今期直面している経営上の問題点


製造業 1位 2位 3位 4位
1位にあげる
問題点
製品ニーズの変化 需要の停滞 生産設備の不足・老朽化 製品(加工)単価の低下、上昇難、その他
  10.3 24.1 24.1 17.2
13.8 13.8
- 10.3
建設業 1位 2位 3位
1位にあげる
問題点
請負単価の低下、上昇難 材料価格の上昇 従業員の確保難、官公需要の停滞、その他
  14.3 31.8
4.8 18.2
- 9.1
小売業 1位 2位 3位 4位
1位にあげる問題点 購買力の他地域への流出、需要の停滞
大型店、中型店の進出による競争の激化 消費者ニーズの変化 店舗施設の狭隘・老朽化
  - 22.2 13.2 19.4
13.2
13.9
0.0
8.3
サービス業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 需要の停滞 利用者ニーズの変化 利用料金の低下、上昇難
人件費以外の経費の増加
店舗施設の狭隘・老朽化
  23.5 22.6
19.6
20.8
5.9
11.3
13.7
9.4
7.8
7.5

(数値の左は前期構成比、右は当期割合を%で記す)