業種によるバラつきがあるものの、景況感は回復傾向が伺える!
−2013年7月〜9月期  中小企業景況調査報告書概要−

 

 日銀が10月1日に発表した9月の企業短期経済観測調査(短観)によると、企業の景況感を示す業況判断指数(D・I)は、大企業製造業でプラス12となった。6月の前回調査から8ポイント上昇し、3四半期連続で改善している。 これは、2007年12月調査以来5年9カ月ぶりの高水準でリーマン・ショック後で最高となった。 昨年秋からの円安進行に伴う輸出採算の好転が続いていることを背景に企業収益が回復していることがマインドを改善させた。 大企業非製造業のD・Iはプラス14と前回から2ポイント改善し、2007年12月調査以来の高水準を維持している。
 一方、中小企業の9月のD・Iは、製造業では6月調査から5ポイント改善のマイナス9、非製造業が3ポイント改善のマイナス1となっている。 大企業と比べると製造業が21ポイント、非製造業が15ポイントと大きな開きがあるものの、中小企業も着実に改善してきている。
 3か月後の先行きの見通しは、大企業の製造業がプラス11と改善が一服すると予測、非製造業はプラス14と横ばいを予想している。 一方、中小企業においては、製造業が4ポイント改善しマイナス5、非製造業は1ポイント悪化しマイナス2と予測しており、 非製造業に比べて製造業の改善が見込まれている。
 内閣府が9月13日に発表した9月の月例経済報告においては、国内景気の基調判断を「緩やかに回復しつつある」とし、 前月の「着実に持ち直しており、自律的回復に向けた動きもみられる」から表現を引き上げた。 上方修正は2カ月ぶりで、2012年8月以来1年1カ月ぶりに「緩やかに回復」との表現を使っ た。先行きについては、「家計所得や投資の増加傾向が続き、景気回復の動きが確かなものとなることが期待される」と予測。 リスク要因も「海外景気の下振れが、引き続き我が国の景気を下押しするリスクとなっている」と従来の表現をそのまま踏襲している。
 商工会地域の景況調査においては、今期(2013年7月〜9月)の業況に関するD・I値が、 建設業マイナス18.2、製造業がマイナス20.7、小売業がマイナス23.7、サービス業が30.9と前期と同じ並びになっている。 しかし、建設業は前期(2013年4月〜6月期)に比べて4.5ポイント悪化させているが、 製造業は3.4ポイント、小売業は7.1ポイント、サービス業も0.5ポイント改善させており、業種間の格差は縮まっている。
 来期(2013年10月〜12月期)の業況予測については、小売業は、今期よりも12.9ポイント改善しマイナス10.8、 製造業は9.6ポイント改善しマイナス11.1と予測しているが、建設業が4.6ポイント悪化しマイナス22.8、 サービスは1.1ポイント悪化しマイナス32.0と予測し、業種によって明暗が分かれている。
 日銀短観や月例経済報告等と比べ開きがあり、業種によってバラつきがあるが商工会地域の景況感も回復傾向にあると思われる。




業界天気動向図

項目 売  上 採算(経常利益) 資金繰り
   年

      月

業 種
H24
10

12
H25
1

3

4

6

7

9
H24
10

12
H25
1

3

4

6

7

9
H24
10

12
H25
1

3

4

6

7

9
製造業
建設業
小売業
サービス業


各項目については次により表示した。
区 分 増 加 やや増加 横ばい やや減少 減 少 大幅に減少
好 転 やや好転 やや悪化 悪 化 非常に悪化
DI値(前年同期比) 20.1〜 5.1〜20.0 5.0〜△5.0 △5.1〜△20.0 △20.1〜△35.0 △35.1〜
表 示
快晴

晴れ

曇り

小雨


豪雨



今期直面している経営上の問題点


製造業 1位 2位 5位
1位にあげる
問題点
需要の停滞 生産設備の不足・老朽化、原材料価格の上昇、製品(加工)単価の低下、
上昇難
製品ニーズの変化、
人件費の増加
  25.9 24.1 -- 13.8 - 10.3
建設業 1位 4位
1位にあげる
問題点
請負単価の低下、上昇難、事業資金の借入難、官公需要の停滞 大企業の進出による競争の激化、
民間需要の停滞
  - 14.3 - 9.5
小売業 1位 3位
1位にあげる問題点 仕入単価の上昇、需要の停滞 大型店、中型店の進出による競争の激化、購買力の
他地域への流出、消費者ニーズの変化
  - 15.8 - 13.2
サービス業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 需要の停滞 利用者ニーズの変化 人件費以外の経費の増加 店舗施設の狭隘・老朽化 材料等仕入単価の上昇
  23.5 23.5 17.6 19.6 5.9 13.7 7.8 7.8 13.7 5.9

(数値の左は前期構成比、右は当期割合を%で記す)