まだまだ厳しい商工会地域の景況感。今後の景気回復に期待!
−2013年1月〜3月期  中小企業景況調査報告書概要−

 

 日銀の3月の企業短期経済観測調査(短観)によると、企業の景況感を示す業況判断指数(D・I)は、大企業の製造業がマイナス8と前回に比べて4ポイン ト改善した。海外経済の回復と円安進行で輸出関連業種の収益環境が改善したことが追い風となった。大企業非製造業のD・Iはプラス6と前回から2ポイント 改善している。
 一方、中小企業の3月のD・Iは、非製造業が前回から3ポイント改善のマイナス8、製造業は1ポイント悪化のマイナス19となっている。製造業、非製造業とも大企業と比べると景況感に開きがある。
 3か月後の先行きの見通し(本年6月予測)は、大企業の製造業が7ポイント改善しマイナス1、非製造業は3ポイント改善しプラス9と予想。一方、中小企 業においては、製造業が5ポイント改善しマイナス14、非製造業は今期と同じマイナス8と予測しており、全体的に来期は改善される見込みとなっている。
 内閣府の3月の月例経済報告においては、国内景気の基調判断を「一部に弱さが残るものの、このところ持ち直しの動きがみられる」として、3か月連続でし て上方修正した。背景としては、家計や企業マインドが改善に向かっているほか、消費の底堅さや設備投資の下げ止まり、生産や雇用の持ち直しなどを評価して いる。先行きについては、「次第に景気回復へ向かうことが期待される」とする前月までの表現をそのまま踏襲している。
 商工会地域の景況調査においては、業況に関するD・I値は、建設業が前期(2012年10月〜12月期)に比べて17.0ポイントと大幅に改善しマイナ ス9.1、サービス業も5.6ポイントと改善しマイナス42.5となっている。反面、製造業は前期に比べて3.5ポイント悪化しマイナス33.4、小売業 が6.1ポイント悪化しマイナス36.1となっており、業種により明暗が分かれた。
 来期(2013年4月〜6月期)の業況予測については、小売業のみが6.7ポイント改善すると予測しマイナス29.4としている。製造業は1.2ポイン ト悪化しマイナス34.6、サービス業も1.7ポイント悪化しマイナス44.2、建設業は6.7ポイント悪化しマイナス15.8と予測している。
日銀短観や月例経済報告等と比べ商工会地域の景況感は厳しく、特に、来期の業況予測では大きな差が出ている。
景気回復が本格化し、商工会地域でも業況の改善を実感できるようになることを期待する。




業界天気動向図

項目 売  上 採算(経常利益) 資金繰り
   年

      月

業 種
H24
4

6

7

9

10

12
H25
1

3
H24
4

6

7

9

10

12
H25
1

3
H24
4

6

7

9

10

12
H25
1

3
製造業
建設業
小売業
サービス業


各項目については次により表示した。
区 分 増 加 やや増加 横ばい やや減少 減 少 大幅に減少
好 転 やや好転 やや悪化 悪 化 非常に悪化
DI値(前年同期比) 20.1〜 5.1〜20.0 5.0〜△5.0 △5.1〜△20.0 △20.1〜△35.0 △35.1〜
表 示
快晴

晴れ

曇り

小雨


豪雨



今期直面している経営上の問題点


製造業
1位 2位 3位、4位 5位
1位にあげる問題点 需要の停滞
製品ニーズの変化
製品(加工)単価の低下、上昇難、その他
事業資金の借入難
熟練技術者の確保難
  48.1
28.6
3.7 14.3
-
10.7
-
7.1
建設業 1位、2位 3位、4位 5位
1位にあげる問題点 請負単価の低下、上昇難、官公需要の停滞
材料価格の上昇、民間需要の停滞
従業員の確保難、
熟練技術者の確保難
  - 19.0
-
14.3
-
9.5
小売業 1位 2位 3位、4位 5位
1位にあげる問題点 大型店、中型店の進出による競争の激化
購買力の他地域への流出
販売単価の低下、上昇難、需要の停滞
仕入単価の上昇
  22.9
20.0
11.4
17.5-
15.0
0.0
7.5
サービス業 1位 2位 3位、4位、5位
1位にあげる問題点 需要の停滞 利用者ニーズの変化 新規参入業者の増加、人件費以外の経費の増加、利用料金の低下

36.0
25.0
20.0
20.8
-
8.3

(数値の左は前期構成比、右は当期割合を%で記す)