製造業が驚異的な改善を示す!
−2012年4月〜6月期 中小企業景況調査報告書概要−

 

 日銀が7月2日に発表した2012年6月の企業短期経済観測調査(短観)によると、業況判断指数(DI)は、
大企業の製造業がマイナス1と、前回調査に比べて3ポイント上昇している。
東日本大震災の復興需要やエコカー補助金などの政策効果が支え、内助の持ち直しを追い風に3期ぶり上向いている。
大企業非製造業のDIはプラス8で3ポイント上昇し、4期連続して改善している。
 一方、中小企業の6月のDIは、製造業では2ポイント悪化のマイナス12、非製造業では2ポイント上昇しマイナス9となっている。
大企業の数値と比較すると依然と開きがあり、特に製造業はマイナス二桁台とまだまだ厳しい状況が続く。
  3か月後の先行きの見通し(9月予測)は、大企業の製造業がプラス1とマイナスからの脱却を見込んでいる。
大企業の非製造業は、プラス6と小幅な悪化を予測している。
一方、中小企業においては、製造業・非製造業ともマイナス15と悪化すると予測しており、今まで以上に大企業との差がでており、
中小企業の景況感は依然として厳しいものになっている。
  内閣府が7月23日に発表した7月の月例経済報告においては、国内景気の基調判断を
「景気は、依然として厳しい状況にあるものの、復興需要等を背景として、緩やかに回復しつつある」として、
今年5月に上方修正したものを据え置いている。
一方、海外経済の状況が、我が国の景気を下押しするリスクとなっている」と警戒感を示している。
  商工会地域の景況調査においては、業況に関するD・I値は、製造業が±0.0、建設業はマイナス30.4、
小売業はマイナス33.3、サービス業がマイナス35.9となっている。製造業は32.3ポイントと驚異的な改善を示し、
建設業、小売業は小幅な改善、サービス業だけは、6.2ポイントも悪化させている。
  来期(2012年7月〜9月期)の業況予測については、今期に比べて建設業、小売業、サービス業が二桁以上の上昇を予測しているが、
製造業は今期の大幅な改善の反動か7.7ポイント低下すると見込んでいる。
ただ、全体的には回復傾向にあると思われるので、この流れに乗って本格的な景気回復を実現させたい。



業界天気動向図

項目 売  上 採算(経常利益) 資金繰り
   年

      月

業 種
H23
7

9

10

12
H24
1

3

4

6
H23
7

9

10

12
H24
1

3

4

6
H23
7

9

10

12
H24
1

3

4

6
製造業
建設業
小売業
サービス業


各項目については次により表示した。
区 分 増 加 やや増加 横ばい やや減少 減 少 大幅に減少
好 転 やや好転 やや悪化 悪 化 非常に悪化
DI値(前年同期比) 20.1〜 5.1〜20.0 5.0〜△5.0 △5.1〜△20.0 △20.1〜△35.0 △35.1〜
表 示
快晴

晴れ

曇り

小雨


豪雨



今期直面している経営上の問題点


製造業
1位 2位、3位 、4位、 5位
1位にあげる問題点 需要の停滞 製品ニーズの変化、製品(加工)単価の低下、上昇難
取引条件の悪化、熟練技術者の確保難
  40.0
37.0
-
11.1
建設業 1位 2位 3位 4位、5位
1位にあげる問題点 民間需要の停滞 材料価格の上昇
請負単価の低下、上昇難
大企業の進出による競争の激化、新規参入業者の増加、人件費の増加、金利負担の増加、事業資金の借入難、従業員の確保難、官公需要の停滞
  44.4
33.3
11.1
19.0
3.7
9.5
-
4.8
小売業 1位 2位 3位、4位 5位
1位にあげる問題点 購買力の他地域への流出
大型店、中型店の進出による競争の激化
販売単価の低下、上昇難、需要の停滞
店舗の狭隘・老朽化
  25.6
23.1
15.4
15.4
-
12.8
5.1
10.3
サービス業 1位 2位 3位 4位   5位
1位にあげる問題点 需要の停滞 利用者ニーズの変化 材料等仕入単価の上昇 利用料金の低下、上昇難 その他

30.4
26.4
15.2
17.0
13.0
13.2
6.5
11.3
2.2
7.5

(数値の左は前期構成比、右は当期割合を%で記す)