商工会地域の景況感には回復の傾向もみられるが、全体としては厳しい!
−2011年10月〜12月期  中小企業景況調査報告書概要−

 

 2011年12月の日銀の企業短期経済観測調査(短観)によると、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は、
大企業の製造業がマイナス4と、9月調査に比べて6ポイント下落している。
円高やヨーロッパの債務問題による海外経済の減速、さらには、タイの洪水被害が響き、
東日本大震災後の生産活動の復旧でいったん持ち直していた景況感は再び悪化に転じている。
大企業の非製造業のDIはプラス4で、9月調査から3ポイント上昇し、2期連続で改善している。
一方、中小企業の12月のDIは、製造業では9月調査から3ポイント上昇のマイナス8、
非製造業では、マイナス14と5ポイント上昇し、いずれも改善しているが、大企業の数値と比較すると依然と開きがあり、
まだまだ厳しい状況が続く。
 3か月後の先行きの見通し(3月予測)は、大企業の製造業が今期に比べ1ポイント下落のマイナス5とさらに悪化する。
大企業の非製造業も、4ポイント下落のゼロと悪化に転じる。
一方、中小企業においては、製造業が9ポイント下落しマイナス17、非製造業が7ポイント下落しマイナス21と大きく悪化し、
大企業に比べて中小企業の景況感は依然として厳しいものになっている。
 内閣府が1月17日に発表した1月の月例経済報告においては、国内景気の基調判断を11月に修正された
「景気は東日本大震災の影響により依然として厳しい状況にあるなかで、緩やかに持ち直している」
として3か月連続で据え置いている。ただし、輸出については「弱含んでいる」とし、
輸入も「増勢が鈍化している」と下方修正している
 商工会地域の景況調査においては、業況に関するD・I値は、前期比でサービス業が14.2ポイントと大幅に上昇、
建設業は7.1ポイント、製造業は2.7ポイント上昇し、改善している。
しかしながら、小売業は7.9ポイント下落し悪化させている。
来期(1月〜3月期)の業況予測については、今期に比べて建設業が13.0ポイント、小売業が10.5ポイントと二桁の上昇、
サービス業が7.4ポイント上昇すると予測しているのに対し、製造業は1.4ポイント悪化すると予測している。
製造業においては、円高や欧州の財政問題等不安要素が多く、厳しい予測となっている。



業界天気動向図

項目 売  上 採算(経常利益) 資金繰り
   年

      月

業 種
H23
1

3

4

6

7

9

10

12
H23
1

3

4

6

7

9

10

12
H23
1

3

4

6

7

9

10

12
製造業
建設業
小売業
サービス業


各項目については次により表示した。
区 分 増 加 やや増加 横ばい やや減少 減 少 大幅に減少
好 転 やや好転 やや悪化 悪 化 非常に悪化
DI値(前年同期比) 20.1〜 5.1〜20.0 5.0〜△5.0 △5.1〜△20.0 △20.1〜△35.0 △35.1〜
表 示
快晴

晴れ

曇り

小雨


豪雨



今期直面している経営上の問題点

製造業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 需要の停滞 製品ニーズの変化 製品(加工)単価の低下、
上昇難
生産設備の不足・老朽化
原材料の不足、金利負担の増加、取引条件の悪化、従業員の確保難
  40.0 39.3
3.3
17.9
16.7
14.3
6.7
7.1
-
3.6
建設業 1位 2位、3位、4位 5位
1位にあげる問題点 民間需要の停滞 請負単価の低下、上昇難、事業資金の借入難、
官公需要の停滞
大企業の進出、新規参入業者の増加、材料価格の上昇
  36.0
32.0
-
12.0
-
8.0
小売業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 需要の停滞 購買力の他地域への流出 大型店、中型店の進出によろ競争の激化 店舗の狭隘、老朽化
販売単価の低下、上昇難
  28.2
25.0
10.3
22.5
23.1
20.0
7.7
10.0
7.7
7.5
サービス業 1位 2位 3位、4位 5位
1位にあげる問題点 需要の停滞 利用者ニーズの変化 大企業の進出による競争の激化、利用料金の低下、上昇難 材料仕入れ単価の上昇
  30.4
27.7
21.7
14.9
-
12.8
10.9
8.5

(数値の左は前期構成比、右は当期割合を%で記す)


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