回復の兆しが見えるが、予断は許されない
−2009年10月〜12月期中小企業景況調査報告書概要−

 

 日銀が発表した12月の企業短期経済観測調査(短観)によると、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)は大企業・製造業で前回調査(マイナス33)から9ポイント改善し、3期連続で改善したとあります。内閣府が発表した月例経済報告での景気の基調判断は、ここ4カ月は「景気は、持ち直してきているが、自律性に乏しく、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にある。」とされています。
  商工会地域の景況調査においても製造業・小売業はD・I値のマイナス幅が3期連続で縮小、建設業は拡大から縮小に転じたものの、サービス業は逆に拡大となりました。ただ、全産業とも厳しい情勢が続いていることに変わりはありません。
 来期(2010年1月〜3月期)については、小売業が厳しさを増しそうですが、その他の産業はマイナス幅の大幅縮小を予測しています。これが現実のものとなることを期待したいものです。 


業界天気動向図

項目 売  上 採算(経常利益) 資金繰り
   年

      月

業 種
H21
1

3

4

6

7

9

10

12
H21
1

3

4

6

7

9

10

12
H21
1

3

4

6

7

9

10

12
製造業
建設業
小売業
サービス業


各項目については次により表示した。
区 分 増 加 やや増加 横ばい やや減少 減 少 大幅に減少
好 転 やや好転 やや悪化 悪 化 非常に悪化
DI値(前年同期比) 20.1〜 5.1〜20.0 5.0〜△5.0 △5.1〜△20.0 △20.1〜△35.0 △35.1〜
表 示
快晴

晴れ

曇り

小雨


豪雨



今期直面している経営上の問題点

製造業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 需要の停滞
製品加工単価の低下、上昇難
大企業の進出による競争の激化
生産設備の不足・
老朽化
事業資金の借入難
- -
  58.6 57.1 - 6.9 - 7.1 - - - -
建設業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 請負単価の低下・
上昇難
民間需要の停滞 官公需要の停滞

大企業の進出による競争の激化
取引条件の悪化
事業資金の借入難
-
  33.3 27.6 26.7 20.7 16.7 13.8 - 6.9 - -
小売業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 大型店、中型店の
進出による
競争の激化
需要の停滞 購買力の他地域
への流出
販売単価の低下、
上昇難 
- 消費者ニーズの変化
  20.0 23.7 17.5 18.4 - 15.8 - - 7.5 10.5
サービス業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点
需要の停滞
利用者ニーズの
変化
店舗施設の狭隘・
老朽化 
利用料金の低下・
上昇難 
新規参入業者の増加
  26.1 47.6 26.1 16.7 8.7 9.5 - 7.1 - -

(数値の左は前期構成比、右は当期割合を%で記す)


[PDCAサイクルを活用して経営改善に取り組む]
 「PDCA 「PDCAサイクル」は、マネジメントツールの中でもなじみ深いものですが、本当に「PDCAサイクル」を回している企業は少ないのではないかと思われます。
  今一度、「Plan(計画)→DO(実行)→Check(点検・評価)→Action(改善)→次のPDCAにつなげる」という基本的なプロセスを再確認し、経営改善活動を定着させてください。
  また、「PDCAサイクル」を実践するには様々な障害も予想されますが、組織内のコミュニケーションを充実させ情報の共有化を図り、経営者と従業員が一丸となって取り組み、現下の厳しい状況に打ち勝っていただきたいと思います。