雨脚さらに強く、景気回復の道険し
商工会地区の景況感一段と悪化
−2009年1月〜3月期 中小企業景況調査報告書概要−

 

 日銀が発表した3月の企業短期経済観測調査(短観)では、大企業製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)がマイナス58と、 74年5月の統計開始以来、過去最悪になったとあります。景気の急速な冷え込みを背景に、企業の2009年度の収益予想や設備投資計画も前年度比で減少しています。 しかし、景気の先行指標とされる消費者心理では、内閣府がまとめる消費者態度指数が2月まで2カ月続けて前月を上回るなど、 下げ止まりの兆しも出てきているとのことです。政府の景気対策が確実に実行されれば「景況感は少しずつ改善する公算が大きい」とあり、 3カ月先の見通しについては約3年ぶりに景況感の改善を見込んでいます。
 商工会地域の景況調査においてもかつてなく厳しい状況ではありますが、こうしたときこそ、ビジネスチャンスを掴み、前向きに新しい試みに取り組んでいる企業とそうでない企業の格差は広がっていくと思います。
 現状を見直し、現有資源をいかにうまく活用していくか、何をしていくかによっても求めるもの、必要なものは変わってきますが、有能な人材の確保、地域資源の発掘も必要でしょう。今こそ新たな経営戦略の構築に向けて、 企業連携の強化等に取り組んでいくことが求められていると思います。


業界天気動向図

項目 売  上 採算(経常利益) 資金繰り
   年

      月

業 種
H20
4

6

7

9

10

12
H21
1

3
H20
4

6

7

9

10

12
H21
1

3
H20
4

6

7

9

10

12
H21
1

3
製造業
建設業
小売業
サービス業


各項目については次により表示した。
区 分 増 加 やや増加 横ばい やや減少 減 少 大幅に減少
好 転 やや好転 やや悪化 悪 化 非常に悪化
DI値(前年同期比) 20.1〜 5.1〜20.0 5.0〜△5.0 △5.1〜△20.0 △20.1〜△35.0 △35.1〜
表 示
快晴

晴れ

曇り

小雨


豪雨



今期直面している経営上の問題点

製造業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 需要の停滞 大企業の進出に
よる競争の激化
原材料価格の上昇
- 製品ニーズの変化
製品加工単価の
低下、上昇難
-
  20.0 31.0 - 13.8 - - - 10.3 - -
建設業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 請負単価の
低下・上昇難
官公需要の停滞 民間需要の停滞 大企業の進出に
よる競争の激化
材料価格の上昇
  20.7 35.7 17.2 21.4 13.8 14.3 6.9 10.7 24.1 7.1
小売業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 大型店、中型店の
進出による
競争の激化
需要の停滞 購買力の他地域
への流出
販売単価の
低下、上昇難
同業者の進出
消費者ニーズの
変化
-
  31.7 34.2 22.0 21.1 - 13.2 - 5.3 - -
サービス業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 需要の停滞 材料等仕入単価の
上昇
利用者ニーズ
の変化
店舗施設の
狭隘・老朽化
利用料金の低下・
上昇難
  16.3 22.7 17.5 18.2 22.5 13.6 12.5 11.4 7.5 9.1

(数値の左は前期構成比、右は当期割合を%で記す)



@地域の特性を生かしたコミュニティビジネスの輪を広げよう
 コミュニティビジネスは、地域の特性を生かした新しい地域社会づくりとして期待されていますが、まだまだ一般には知られていず、これからさらに積極的に活動の輪を広げていくことが求められています。主な活動分野は福祉、保健、医療、地域資源活用、観光、文化、芸術、スポーツ等多岐にわたっています。高齢者、商店主、障害者、若者など地域住民一人一人が主役となって、得意分野を生かして、一体となってまちの活性化を図り、地域での雇用創出や生き甲斐づくりに結びつけ、みんなが明るくいきいきと共生できる街づくりの実現を目指していきたいものです。

A 新市場創出支援活動事業を活用しよう
 中小企業は優れた新製品、新技術及び新サービス等を持ちながら、広域的な販路開拓を行う手がかりがない等、販路開拓が困難であるのが現状です。こうした企業の販路拡大、事業提携、事業資金の確保等のため、マッチング機会の提供、先進的事例の紹介、フォーラム等の開催をするとともに、地域資源を活用した新商品等の展示・販売を支援する新市場創出支援活動事業の活用を検討されてはどうでしょうか。