みえ商工会だより

陽光ささず、景気回復の蕾綻ばず    商工会地区の景況は停滞下降気味
−2006年10月〜12月期 中小企業景況調査報告書概要−
嘱託専門指導員 中川すみ子

 

 日銀が発表した12月の企業短期経済観測調査(短観)とは裏腹に、商工会地域の景況調査においては依然「回復」の実感に程遠いというより、今期はむしろ後退した感じが否めません。
 来期(2007年1月〜3月)についても今期とほとんど変わらない見方をする企業が多くなっており、新年を迎えても、いい方向への状況変化は余り期待が持てないようです。


業界天気動向図

項目 売  上 採算(経常利益) 資金繰り
   年

      月

業 種
H18
1

3

4

6

7

9

10

12
H18
1

3

4

6

7

9

10

12
H18
1

3

4

6

7

9

10

12
製造業
建設業
小売業
サービス業


各項目については次により表示した。
区 分 増 加 やや増加 横ばい やや減少 減 少 大幅に減少
好 転 やや好転 やや悪化 悪 化 非常に悪化
DI値(前年同期比) 20.1〜 5.1〜20.0 5.0〜△5.0 △5.1〜△20.0 △20.1〜△35.0 △35.1〜
表 示
快晴

晴れ

曇り

小雨


豪雨



今期直面している経営上の問題点

製造業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 需要の停滞 生産設備の不足・
老朽化製品ニーズの変化
製品(加工)単価の低下・上昇難 原材料価格の上昇 大企業の進出による競争の激化他3項目
  12.1 22.6 12.1 16.1 12.1 12.9 18.2 9.7 - 6.5
建設業 1位 1位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 官公需要の停滞 材料価格の上昇 新規参入業者の増加請負単価の低下・
上昇難
大企業の進出による競争の激化
熟練技術者の確保難
  24.1 26.9 13.8 23.1 - 11.5 - - - 7.7
小売業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 大型店、中型店の進出による競争の激化 購買力の他地域への流出 消費者ニーズの変化 仕入単価の上昇 店舗施設の狭隘
・老朽化他2項目
  27.3 28.9 22.7 24.4 - 15.6 6.8 6.7 - 4.4
サービス業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 利用者ニーズの変化 店舗施設の狭隘・老朽化
人件費以外の経費の増加他2項目
  34.4 20.7 - 13.8 - - - - - -

(数値の左は前期構成比、右は当期割合を%で記す)



[1. 事業承継に向けて着実な準備を進める]
 事業承継問題は今日・明日に必ず発生するという性質のものではありませんが、いつ発生するかも知れないという面もあります。また、中小企業の場合、経営に占める経営者の比重がかなり高いため、たとえ、一ヶ月、二ヶ月の短期の戦線離脱でも企業経営に及ぼす影響が少なからずあります。実際にそうした場面に直面した場合、うろたえることなく、日々の業務にまい進していくためにも、日ごろから、危機管理体制の確立とともに、事業承継に向けて着実な準備を進めることが必要と考えます。

[2. 女性やシニアの意見や要望を取り入れた商品やサービスを提案、提供する]
 子どもを産み育てながら、働く女性や、医療・介護関連ビジネスに就く人たちのニーズを満たす新商品や新サービスの開発をしていくには、実際に子を持つ女性や要介護の家族を抱える人の意見や要望を取り入れていくことが必要です。また、団塊世代の消費の行方が取りざたされていますが、これからのシニアは年代だけでひとくくりにできるものではなく、トシではなく、その人個人に似合うものを勧め、その人の好みやライフスタイルに合った商品やサービスを提案、提供することが大切だと考えます。