みえ商工会だより

いざなぎ超えの実感遠く    商工会地区の景況は依然一進一退の厳しい状況
−2006年7月〜9月期 中小企業景況調査報告書概要−
嘱託専門指導員 中川すみ子

 

 今の景気拡大は、戦後最長のいざなぎ景気を超えたとあり、日銀が発表した9月の企業短期経済観測調査(短観)でも2期連続の改善で、設備投資は引き続き高水準、雇用情勢も拡大しているとあります。
 しかし、過去の大型景気と比べると今回は「リストラ景気」とも言われるくらい、家計を潤す実感に乏しく、大企業と中小企業の企業間格差も広がり、商工会地域の景況調査においては「回復」の実感には程遠い景況項目が多いのが現状です。


業界天気動向図

項目 売  上 採算(経常利益) 資金繰り
   年

      月

業 種
H17
10

12
H18
1

3

4

6

7

9
H17
10

12
H18
1

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4

6

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9
H17
10

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H18
1

3

4

6

7

9
製造業
建設業
小売業
サービス業


各項目については次により表示した。
区 分 増 加 やや増加 横ばい やや減少 減 少 大幅に減少
好 転 やや好転 やや悪化 悪 化 非常に悪化
DI値(前年同期比) 20.1〜 5.1〜20.0 5.0〜△5.0 △5.1〜△20.0 △20.1〜△35.0 △35.1〜
表 示
快晴

晴れ

曇り

小雨


豪雨



今期直面している経営上の問題点

製造業 1位 2位 3位 3位 3位
1位にあげる問題点 原材料価格の上昇 製品ニーズの変化 生産設備の不足・老朽化 製品(加工)単価の低下・上昇難 需要の停滞
  30.3 18.2 12.1 15.2 3.0 12.1 12.1 12.1 6.1 12.1
建設業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 請負単価の低下・上昇難 官公需要の停滞 大企業の進出による競争の激化 材料価格の上昇 材料費・人件費以外の経費の増加
民間需要の停滞
  14.3 24.1 32.1 24.1 3.6 17.2 21.4 13.8 - 6.9
小売業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 大・中型店の進出による競争の激化 購買力の他地域への流出 需要の停滞 消費者ニーズの変化 仕入価格の上昇
  29.8 27.3 19.1 22.7 12.8 15.9 10.6 9.1 4.3 6.8
サービス業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 利用者ニーズの変化 店舗施設の狭隘・老朽化 需要の停滞 利用料金の低下・上昇難 新規参入業者の増加
材料等仕入れ価格の上昇
  27.3 34.4 9.1 18.7 15.2 12.5 3.0 9.4 - 6.2

(数値の左は前期構成比、右は当期割合を%で記す)



[まちの魅力を高め、まちに賑わいを取り戻そう]
 今までは車社会の利便性ばかりが取り上げられてきましたが、これが中心市街地の空洞化を招いた面も否めません。これからの少子高齢化社会においては、徒歩で快適に生活ができる環境の形成も重要であり、増加傾向を続ける高齢者世帯、とりわけ単身世帯への生活支援が求められています。そのためにはどのような商品・サービスが必要か、あるいは求められているか、こうした取り組みを商業者や商店街全体で、まちに賑わいを取り戻すひとつの試みとして取り上げるのも意義のあることと思われます。こうした「コミュニティビジネス」が広がれば、女性や高齢者の雇用の創出にもつながるのではないしょうか。