みえ商工会だより

景気梅雨明けは遠く    商工会地区の景況は依然晴れ間がのぞかない厳しい状況
−2006年4月〜6月期 中小企業景況調査報告書概要−
嘱託専門指導員 中川すみ子

 

 日銀が3日発表した6月の企業短期経済観測調査(短観)によると、企業の景況感を表す業況判断指数(DI)は「堅調な需要を受けて景況感が改善し、景気の回復基調が鮮明になっている。」とありますが、商工会地区の中小企業の今期(2006年4月〜6月)の業況は下記業界天気動向図の主要景況項目を見ると、雨が降り止み、太陽が顔をのぞかせた項目は全産業ともないのが現状で、ほとんど前期(2006年1月〜3月)と変わらない状況が続いています。来期についても厳しい見方をする企業が多くなっています。
 ただ、今期は設備投資を実行した企業は高くなっており、最も高い建設業が21.4%、最も低いサービス業も10.4%と10%以上の水準に達し、投資項目も多岐にわたっています。


業界天気動向図

項目 売  上 採算(経常利益) 資金繰り
   年

      月

業 種
H17
7

9

10

12
H18
1

3

4

6
H17
7

9

10

12
H18
1

3

4

6
H17
7

9

10

12
H18
1

3

4

6
製造業
建設業
小売業
サービス業


各項目については次により表示した。
区 分 増 加 やや増加 横ばい やや減少 減 少 大幅に減少
好 転 やや好転 やや悪化 悪 化 非常に悪化
DI値(前年同期比) 20.1〜 5.1〜20.0 5.0〜△5.0 △5.1〜△20.0 △20.1〜△35.0 △35.1〜
表 示
快晴

晴れ

曇り

小雨


豪雨



今期直面している経営上の問題点

製造業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 原材料価格の上昇 需要の停滞 製品ニ―ズの変化への対応 製品(加工)単価の低下・上昇難 原材料費・人件費以外の経費の増加
  15.5 19.8 20.2 18.3 10.9 13.7 14.7 12.2 6.2 6.1
建設業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 官公需要の停滞 材料価格の上昇 請負単価の低下・上昇難 民間需要の停滞 大企業の進出による競争の激化
  20.6 26.4 10.3 19.4 20.6 18.1 16.2 9.7 2.9 8.3
卸売業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 需要の停滞 大企業の進出による競争の激化 小売業の進出による競争の激化 店舗・倉庫の狭隘・老朽化 新規参入業者の増加
  19.4 23.5 19.4 17.6 5.6 11.8 13.9 8.8 5.6 5.9
小売業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 大・中型店の進出による競争の激化 消費者ニーズの変化への対応 購買力の他地域への流出 需要の停滞 販売単価の低下・上昇難
  30.2 28.3 16.5 18.1 8.6 11.6 11.5 10.9 7.9 6.5
サービス業 1位 2位 3位 4位 5位
1位にあげる問題点 利用者ニーズの変化への対応 需要の停滞 新規参入業者の増加 大企業の進出による競争の激化 材料等仕入単価の上昇
  22.6 26.1 23.8 18.2 11.9 12.5 8.3 10.2 4.8 8.0

(数値の左は前期構成比、右は当期割合を%で記す)



[少子高齢社会に対応する新製品の開発、新サービスの提供を図る]
 出産・育児との両立が可能となるような職場のあり方や社会の支援等を工夫していくことが少子化対策の観点から重要となっています。仕事と育児、あるいは仕事と介護を両立させようと頑張っている女性はきっと皆さんの身辺でも多く見られることと思います。地域の中小企業にあってはこうした女性を支援するために、労働時間、休日・休暇といった労働条件面での配慮に加え、付加価値の高い商品やサービスの開発を行っていく必要性はますます高くなっていくと思われます。施設の増設や充実、家庭でも省力化・効率化が図れる機器の開発といった育児や介護の負担を軽減させるための企業努力が求められます。
 また、様々な悩みに真摯に答えてくれるアドバイザーを地域に設置する等精神面でのサポートも重要性を増してくると思います。これら精神面でのサポートについては、地域の経験豊かな高齢者を活用されてはいかがでしょうか。今までの知識や経験を生かし、社会に積極的に参画することによって、高齢者の生きがい、心身の健康増進にもつながり、効果は大きいのではないかと思います。